JUST ANOTHER SCANDAL

JUST ANOTHER SCANDAL

last updateLast Updated : 2024-05-07
By:  KayeEinsteinCompleted
Language: Filipino
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Art Theodore Dela Cuesta, the charismatic and politically ambitious bachelor, seems to have it all—looks, charm, and a prominent political career. However, his seemingly perfect life takes an unexpected turn when he crosses paths with Amari Vann, a casino dealer desperate for a way out of her troubled existence. Their worlds collide in a passionate night that leaves both questioning the trajectory of their lives. Amari, longing for a savior, sees Art as her knight in shining armor. As their lives become intertwined, the question arises: will their connection blossom into a fairytale-like love story, or is it destined to become just another scandal? 'Just Another Scandal' explores the complexities of love, societal expectations, and the clash between two worlds as Art and Amari navigate the challenges that threaten to either strengthen their bond or expose the fragility of their connection in the harsh spotlight of public scrutiny.

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Chapter 1

Chapter 1

「兄さん、私の写真が国際的なフォトコンテストで金賞を取ったよ!」

桐谷煙月は嬉しくて神崎庭志の部屋へ飛び込むと、子供の頃から何度も甘えたように彼の胸に抱きついた。

しかし次の瞬間、彼女の頬に強烈な平手打ちが飛んできた。

お風呂からバスタオルを巻いて出てきた白石莉花(しらいし りか)が煙月を叩いたあと、強い力で彼女を突き放した。

「煙月、私という兄さんの恋人がいるのに、堂々と彼に抱きつくってどういうつもり?恥ずかしくないの?自分の兄まで誘惑する気なの?」

煙月の頬はひりひりと痛み、目には涙が滲んだが、決して泣きはしなかった。

そうだ、どうしてさっきは忘れてしまったんだろう?

神崎庭志にはもう恋人がいて、まもなく結婚する。

煙月は幼い頃から孤児で、神崎家に引き取られ、庭志にずっと甘やかされて育った。だからいつも彼に頼ってきた。

煙月は庭志を見つめ、目には期待と悔しさが入り混じっていた。

彼なら、どんなことがあっても自分がいじめられるのを見過ごさないはず。

しかし、庭志の目は冷たく、声はさらに冷たかった。「煙月、自分の立場をわきまえろ」

自分の立場?

煙月は自嘲的に笑った。「ごめんなさい、私が悪かったね」

そう言い残して部屋を飛び出した。

ドアが閉まる瞬間、莉花の声が聞こえた。「庭志、さっきはわざと叩いたわけじゃないの。ただ、あなたを愛しすぎて、つい嫉妬しちゃっただけなの」

庭志の淡々とした声が響く。「別に構わない。煙月もそろそろ分別をつけるべきだ」

分別をつけるべき……?

煙月は部屋に戻ると、すぐ電話をかけた。

「青山先生、決めました。ヨーロッパに行きます」

電話の向こうで青山先生は喜びに満ちていた。「やっと決心したか! 君の実力ならもっと早く来ていれば、今頃は世界的な写真家になっているよ。いつこっちに来るんだ?」

煙月は少し考えてから言った。「半月後くらいでしょうか」

ここにある全てに別れを告げるためには、少し時間が必要だった。

そもそも白石莉花は庭志の秘書だった。

当時、庭志は何人かの履歴書を煙月の前に置き、「煙月、この中から一人選んでくれ」と言った。

煙月は少し戸惑った。「私はよく分からないよ。専門の人事担当者に任せたら?」

だが庭志は言った。「俺の秘書は君と顔を合わせることも多い。君が気に入った人なら、きっとやりやすいだろう?」

莉花は煙月が自ら選んだ秘書だった。

だが彼女は予想しなかった。自分ではただ秘書を選んだつもりだったのに、結局自らの「義姉」を選んでしまったのだ。

翌日、莉花は前日のことを忘れたかのように、強引に煙月を連れてウェディングドレスの試着に出かけた。

「煙月、どれがいいと思う?このドレスどうかな? 庭志ったら本当に適当で、私がどれを着ても『似合うよ』ばっかり。一つも意見を言ってくれないのよ」

煙月はため息をついた。「あなたのウェディングドレスなんだから、自分が気に入ったのを選べばいいんじゃない?」

莉花は唇を尖らせて甘えた声を出した。「私って実家が貧しいから、センスがなくて庭志に恥をかかせるかもって心配なの。でも煙月は写真家だから、美的感覚が素敵でしょ?」

「私は写真を撮ることしかできないし、構図を見るのは得意だけど、ドレスのことは本当にわからないよ」

莉花は少し落ち込んだ様子で、どこか拗ねたような声で言った。「煙月、もしかしてまだ私のことを認めてない? 昨日のことは私が悪かったの。あんなに感情的になって、謝るから許してくれる?」

煙月は反論しようと思ったが、何を言えばいいのか分からなかった。

莉花を認めないわけじゃないし、強く怒っているわけでもなかった。

ただ、ずっと自分だけを可愛がってくれていた庭志が、なぜ突然他の女性を愛するようになったのかが理解できなかった。

莉花はそっと隣の庭志を見上げ、まるで思いやりに満ちた声で言った。「庭志、ねえ……煙月が機嫌を直してくれるまで、式を延期してもいいんじゃない?」

庭志は眉をひそめた。「煙月が不機嫌だからって、結婚式をやめるのか?」

莉花はしゅんとした顔で、「だって、煙月はあなたの妹でしょ? 私…彼女に祝福されたいの」と、つぶやくように言った。

庭志は少し黙ってから、煙月の方を見た。

冷たく言い放った。「煙月、もう少し大人になれ。莉花を困らせるな」

煙月は顔を背け、「困らせてない」と呟いた。

庭志の表情にわずかな非難の色が浮かんだのを見た瞬間、煙月の目元がじわりと赤くなった。

かつて庭志が彼女を甘やかしていた頃、彼の方がいつも彼女にべったりだった。

他人がいる場では少しでも距離を取ろうとすると、すぐに不満そうに彼女を引き寄せていた。

彼女が田舎に撮影に行けば、彼もついてきた。

アフリカに動物の移動を撮りに行ったときも、彼は一緒だった。

庭志は、いつだってこう言っていた——「いつどこにいても、君のすぐ後ろに俺はいる。振り返れば、必ずそこに俺がいるから」

煙月は深呼吸をして言った。「ごめんね、私が距離感を間違えたせいで、白石さんに誤解させちゃった。私が気をつければいいだけのこと。これからは注意するよ」

庭志は軽く頷いた。「分かってくれればいい」

煙月は静かに「うん」と返事をしてから言った。「じゃあ二人でゆっくりドレスを選んで。私はちょっと体調が悪いので、先に帰るから」

振り返って店を出る瞬間、こらえていた涙が静かにこぼれ落ちた。

煙月は手のひらで無理やり涙をぬぐい、スマホを取り出して航空券を予約した。

半月後、この便に乗って、ここを永遠に離れる。

神崎庭志のもとを、離れていく。
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